こんにちは、木全です。
今回はドリフトの競技「D1グランプリ」について書かせていただこうかと思います。
今回書くのはあくまで僕個人としての主観であり、こんな考えもあるんだな程度に捉えていただけたらと思います。
昨今のD1グランプリは本当に進化しました。
特に車は「チューニングカー」というジャンルから完全な競技車両へと移行し、またその乗り手のレベルも目覚ましく進化をしています。
車速を上げる為にエンジンパワーは今や600馬力は当たり前で1000馬力という車両も少なくありません。 そしてその強大なパワーを受け止めるボディワークや足回り。
タイヤも幅がどんどん広くなっていっています。
そしてあまりに高度な技術を持つドライバーが増え、DOSSによる機械の判定がメインとなっています。
選手ウケの悪いDOSSですが、これも致し方のないことでどうしても審査員だけの判断ですと片寄りがでてしまいます。
「タイム」というシンプルかつ確実な基準での採点方式でないため審査員の目視による角度がついている・寄せただけの判定は公平性を保つのが難しいと思います。
僕が一番感じている事はこのままで競技としていいのか?というところ。
先にも述べましたが、「タイム」を基準としていない車の競技ってD1くらいだと思うんですよ。
だからタイムを計って・・・という話しではなく、車のレギュレーションをもっと厳しくしてクラス分けを導入するべきなのでは?と思っています。
元々D1グランプリはストリート車両くらいのレベルから歴史が始まりました。
それが今や1000馬力やIパターンのシーケンシャルミッションが当たり前ですよ。
そして問題は非力なAE86も1000馬力の車両も同じステージで走って勝負をしているということなんです。
GTで言ったらGT500もGT300もS耐も同じクラスでしかもリストリクターはつけなくてオッケーですよ~~って言ってるようなもんですよ。
冷静に考えておかしくありませんか?
もちろんコースや路面コンディションによって優劣が多少変わりますので必ずしもパワーが全てとは言いませんが、実質追走になると非力なマシンはパワーのある車に追いつけずほぼビタビタに引っ付くのは不可能です。
そしてスタートから置いて行かれるので少しでも追いつきたい心理が働きオーバースピードで侵入し、ミスをしやすいという悪循環に陥りがちです。
逆にパワーのあるマシンはどこからでも前車との間合いを詰めれるので簡単にビタビタに入れます。
じゃあ、勝てるようにハイパワーで高剛性な車を作ったら?という意見もあるでしょうが、本来競技ってそんなもんですか?
モータースポーツはお金がかかります。これは紛れもない事実です。
ですが、この根源には「腕を競う」という意味があると思います。
予算の少ないチームは今やD1で勝つのは本当に厳しいと思います。 ですが、こんなお金かけ放題な競技でいいんでしょうか?
せめて排気量別かパワー別にクラスを分けるのは必須なのでは? 面白味はかけると思いますがある程度の公平性を出すためにリストリクターで出力を制限するとか、考えられる事はたくさんあると思うんですよね。
他カテゴリーを見てもクラス分けのない競技なんてありません。
世界選手権もあるラリーでも例えば市販車ベースのグループNなんかは未だにHパターンのシフトですし、リストリクターや重量等レギュレーションは相当に厳しく公平性が保たれています。
非常に高度なドリフト競技になってしまったからこそ、ここらでしっかりと今後のD1グランプリが目指すべき道を考えるべきなのではないでしょうか?